「あたる」という現象について
Posted: 2020年1月12日(日) 14:48
(2)他の水槽から底砂、水草、魚、水などを移動したら、魚が鰭を閉じて調子を崩した
(3)プラケの水が水槽に一適こぼれただけで、その後水槽の魚が鰭を閉じて調子を崩した
(4)水槽内に産卵(産仔)箱を設置して仔採りしたら、稚魚がハリになった
(5)水槽内に産卵(産仔)箱を設置して仔採りしたら、稚魚以外の魚が鰭を閉じて水面付近で体をフリフリしている
などなど、これらの症状は環境によって微妙に違いますし、思い当たる現象を挙げたらキリがないのですが、
これは俗に「アタった」「くらった」(業界用語?)などと言われる現象ですよね。
ですがこれはまだ病気とは言えません。何らかの生体反応だと思われます。これが悪化すると尾腐れなどに発展(羅病)するのだと...。
ディスカスなどの大型熱帯魚なら、体表から粘液を出して体を守っている姿が見れます。
グッピーの場合は体も小さいためわかりづらいのですが、体に泡が付く時、この時が普通以上に粘液が出ているときです。
各鰭を閉じるのは水に接触する面積を少なくするためなのでしょうか?
でも鰭をたたんでいる時って水流のあるところに向かって並んでたりしますよね。
これらを細菌学的にとか病理学的にとかじゃなく、一現象と捉え「誰もが分かる言葉で説明できること」が、
長年のテーマであり、最重要課題だと思いながら現在に至ります。
難しいことを難しい言葉で解説することなんてのは簡単なんです。難しいことを簡単に説明することこそが難しい。
まぁ、内容的には千差万別、異論反論、十人十色の考えがあって当たり前の話なんですが、
少なからず「それは違うでしょ」とか、「そうそうそれはよくある」という、一種の傾向のようなものがあるのは事実です。
信じる信じないは個人の自由ですが、意見を出し合えば少しは解明できるのではないかと思っていますがいかがなもんでしょうか?
(1)に関しては水道水中の微量な要素が関係していると私はみています。これに対しての対処法を2年以上かけて実験してきました。
(いずれ機会を改めて)その他について私は自分自身の経験から、『体内細菌説』というものを考えています。
これはわかりやすく例えると「血液型」のようなもので、細菌の相性とも言えるものだと思ってください。
簡潔に言うと、o型の人はA型やB型の人に血を分け与えることが出来る場合がありますが、
A型の人からB型やo型の人へは分け与えることができません。
(赤血球を壊す重篤な副作用が起き、場合によっては死に至ることになるからです。)
この血液の抗原や抗体となる部分を体内細菌に置き換えて考えています。
よく「エサが足りないから稚魚がハリ病になる」という話を耳にしますが、
根拠がいい加減な上に理屈が合わないので、これは見当違いもいいところだと思います。
これではエサさえ足りてればハリにはならないと言えてしまうのではないでしょうか?そんなことありえませんよね。
このハリ病についても成魚でいう「あたってる状態」と何ら変わりありません。病という字がついてますが、私は病気だとは思ってません。
それと「検疫*」についても同じです。
「自分ちの魚同士を混ぜてアタっているようではダメ」とか、
「うちの魚は丈夫だから病気は持ってないよ。混ぜてもあたらないよ」なんていう人が時々いますが、
自分ちの魚だろうが人んちの魚だろうが理屈を分かってる人は普通こんなこと言いません。むしろ病気持ってたらごめんね。ってなもんです。
自分ちの隣同士の水槽ですら「アタる」という現象が起きるのですから、これでは理屈が合わないことは明白なのです。
仮に、魚に完全な免疫力(自然治癒力)があるのなら、一度アタった組み合わせで二度とアタらなくなるはずなのですが、
治りはするけど実際は二度とならないわけでもなく、人間で言えば「風邪」の症状にとてもよく似ていると言えます。
(あたって回復した直後数日は無敵ってことはありますがw)
風邪は原因が様々なので、どんな風邪にも効く特効薬というものは、今のところ存在しないことはご存知の通りだと思いますが、
いざとなったら検疫したのが無意味になるくらいな現象、それが「アタった」という現象なのです。
だから検疫が必要ないってことではありません。念のため。
後から怖い病気に発展させないためにも、あたった段階でしっかりとした対処が必要ですよね。
【用語】 検疫
病原体や有害物質に汚染されていないかどうかを確認すること。